今日は、漠然とした、お金の不安についてお話したいと思います。
「お金に対する不安はありますか?」と聞かれたら、あなたはどう答えますか?
多くの方が、一度は、
『お金がない』
『将来が不安』
『年金が足りないかもしれない』
『貯金が出来ない』
『通帳を見ると不安になる』
などの不安を感じたことがあるのではないでしょうか?
お金の不安の正体を知るためには、
① 具体的にお金の流れをつかみ、お金を貯める事により、不安材料を減らし安心感を得る。
② 心の底のお金に対するイメージを見ていくことで不安の正体を知る。
現実的、精神的、両側面から向き合う事が効果的です。
はじめに『現実的にお金と向き合う』と言うお話をします。
自分の具体的なお金の流れがわからなくて不安だ
という方は多いのではないでしょうか?
人は、見えないモノ、訳が分からないもの、正体のわからないものに対して、
不安を抱く傾向があります。
対策として、【不安の内容を書き出す】と言うのはお勧めです。
例えば、
〈家のローン〉
〈子どもの教育費〉
〈老後資金〉
〈受け取れる年金と不足する見込みの額〉等…
それぞれ、どのくらい必要なのかを、ある程度の将来設計から、
計算してみるのも良いかもしれません。
いつまでにいくら必要となるか、大雑把な金額が掴めたら、
【貯める事】も必要となってきます。
それには、家計の収支を把握することが必要です。
〈毎月の収入は?〉具体的に何にいくらお金を使っているのか…
〈固定費〉〈公共料金〉はいくらかかるのか…
等を把握し
〈保険料〉や、〈雑費〉や〈外食〉などを見直し…
詰められるところは詰めて貯蓄に回す等、
計画的に進めていくのもよいかもしれません。
また、毎月の収入から先に自動定期貯金などで貯金をする
【先取り貯金】等もお勧めです。
自分にとって無理のない範囲を設定し
先に貯金に回してしまう事により、
初めから、無い前提で生活できるので、
貯める事や節約を意識することなく自然に貯まっていきます。
これらは単なる一例なので、自分に向いた方法は、
多くの書籍やYouTube等でたくさん紹介されているので、
参考にしてみてくださいね。
これまでの、具体的なお金の流れをまとめると、
1.現在の生活と将来設計の中で、いくら必要かを書き出す。
2.今の収支を知る。
3.目標を決めて貯める。
漠然としていた不安が具体的になり、
お金も徐々に増えていけば、
それだけで、安心感が増し、不安がかなり軽減されるのではないでしょうか?
と、この話を聞きながら、
「いやいや、そんなことはわかっているし、やれるものならとっくにやっている!」
「それが出来るなら苦労はしない。」
「多少の貯金はあるけれど、それだけでは不安なんだよ。」
と、突っ込みを入れたくなっている方も多いのではないでしょうか?
そうなんです。
お金に対する漠然とした不安は、
具体的なお金のあるなしではないことの方が多いのです。
ここからは、お金に対してのイメージや思い、
感情についてみていきましょう。
皆さんは、お金に対してどんなイメージを持っていますか?
お金とは?…と自分にたずねてみてください。
どんな答えが出てきましたか?
『物を買うための道具』
『夢を実現させてくれるもの』
『生活するうえでなくてはならないモノ』
『お金は汚いもの』
等、きっと10人に聞いたら、10人が違った答えを持っていると思います。
お金そのものは、あくまでもニュートラルなモノです。
でも、お金に持つイメージは、一人一人が違うもの。
まずは、ご自身が、お金に対して、
どんなイメージを持っているかを知る事から始めてみてください。
次に、ご自分のお金に対する不安感の正体を知る事も大切です。
自分は、財布にいくらあれば安心できるのか?
どんな時に不安になるのか?
お金の事でどんな風に傷ついた?
幼少期の家族と自分とお金の関係は?
お金が無くなった時の自分ってどんな人のイメージ?
お金持ちってどんな人?
世の中と自分とお金の関係性は?
等を書き出してみましょう。
書き出しながら、眺めていくと、自分とお金との関係や、
自分がお金に対してどんな思いや感情を持っているかが
見えてくると思います。
繰り返しますが、お金そのものは、
ニュートラルです。
でも、お金に対する不安やネガティブな思いは、
十人十色です。
子どもの頃の親とのかかわり、
生活環境、
本やドラマ、
日本昔話などの刷り込みや様々な影響を受けて、
それぞれがまったく違う価値観の中でお金と関わっています。
そしてお金に対するイメージや感情は、
自分の奥深くと向き合う事で、
内側から癒す事も出来ます。
毎日一緒に生活している、
なくてはならないモノだったとしたら、
仲良くなった方が生活しやすいですよね。
お金に対する不安と向き合うには、
現実的なお金の流れを可視化する。
お金に対するネガティブなイメージや感情を癒す。
この両方に向き合う事が大切です。
人は、わからないもの、目に見えないものに対して不安を感じます。
現実的にも、精神的にも、お金の不安の正体を知る事から、
お金の不安と向き合い、豊かに暮らしていきましょう。
寄稿:高橋まこ
心理カウンセラー、セラピスト
一般社団法人 心のセルフケア協会
セラピールームmacco