ウインターブルー、冬季うつをご存知ですか?
こんにちは。
心のセルフケア協会心理セラピストで鍼灸師の指田笑美子です。
皆さんは「ウインターブルー」や「冬季うつ」という言葉を知っていますか?
寒い時期になると心や身体に不調をきたしてしまう症状で、思い当たる人も多いと思います。
冬になると気温が低下し、日も早く暮れるようになります。
日照時間が減ることで、気分が落ち込んだり、体調不良を感じる方、
特に女性や若年層に多い様です。
今回は、冬の寒さや日照時間が少ないと心と体にどう影響するのかを、
東洋医学の観点からお話します。
今年の冬は年の瀬あたりから急に寒くなり、寒さに身体が馴染む時間が無くて、
自律神経も消耗した人が多かったと思います。
この気温の変化は、年齢を重ねて体力が落ちている方や、
若くても普段からストレスを多く溜め込んでいる方など、
自律神経が乱れがちになり、その影響を受けやすくなり、
何となく色々な事を面倒に感じたり、気後れしやすくなります。
東洋医学では1月を「陰のエネルギー」が最も深まる時期と言われています。
すべての物事を「陰陽」で相対的に見る東洋哲学の考えでは、
「陰」「陽」それぞれの特徴を簡単に表すと次のようになります。
≪陰≫
秋冬 夜間 裏 女性 内に向く求心的なエネルギー 静かさ 潤い
≪陽≫
春夏 昼間 表 男性 外に向く遠心的なエネルギー 明るさ 熱
「陰陽」のエネルギーにはそれぞれ大切な役割があり、
両方のバランスを取ることが大切と言われています。
「陰」は、体に潤いをあたえたり、落ち着いた状態で自分と向き合い
心身を落ち着かせる役割がありますが、
このエネルギーが強くなり過ぎると、気後れや、面倒さが前に出てきて
消極的になりやすく、ひどい時はうつ状態になる事もあります。
加えて、気温の低下にともない体が冷えて血行の循環が鈍り、
代謝や消化力も落ちることで肉体的なエネルギーが不足気味になるので、
心身共に不調になってしまいます。
この時期に特に気をつけた方が良い方の特徴として、
・痩せ型で筋肉量が少ない人
・むくみやすく水分を体内に溜め込みやすい体質の人
・内向的なタイプ(陰体質)の人
があげられます。
実は、私自身も該当するので実感としてお話しています。
では、この季節をどの様にバランスよく過ごせばよいのでしょうか?
まずは、足りていない「陽」のエネルギーを取り込みましょう。
それには、朝から太陽の光をきちんと浴びること、
例え曇りでも日中は外に出てみます。
室内にいる時は、出来るだけカーテンを開けて、
外の光を差し込ませることが良いです。
そして、毎日身体を動かすことも大切です。
理想はウォーキングの様な軽い運動と、
それより負荷がある運動(例えば筋トレなど)の両方を行うと
効き目がありますが、
少しでも、自分にできる範囲で実践することが大切です。
筋トレを行うメリットは、
筋肉量が増えると身体が熱を作りやすくなるので、
無理のない程度でも実践するのがオススメです。
さらに、社会的な交流も大切になります。
家族や、気を許せる友達とかと楽しくおしゃべりしたり、
気分転換することが大切になります。
これが難しくても、
一人でぶらりと散歩に出かけてお店を見て回ったり、
カフェに入ってゆっくりお茶を飲んだりするだけでも、
内に向いていたエネルギーが外に向き、気分転換につながります。
私も一人で雑貨屋や本屋を散策した後にお茶を飲んで帰ったりしますが、
それだけでかなり気分が変わることを実感しています。
新型コロナの影響で、どうしても家に引きこもりがちになります。
もし鬱々したり、無気力になっていたら、
意識して外に出たり、人と話してみることを実践してみてください。
寄稿:指田 笑美子
心理カウンセラー・セラピスト・鍼灸師
SASHIDA EMIKOカウンセリング・セラピーサロン